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康檀:::酵母SAMeをめぐる動きに注目

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 健康機能素材「酵母SAMe」の市場に最近、三菱ガス化学(東京都千代田区)が新たに参入を果たし、先行していたオムニカ(東京都中央区)、磐田化学工業(静岡県磐田市)と合わせて合計3社が商品開拓を進めており、市場がにわかに活性化しつつある。


 「酵母SAMe」については、昨年2月に、厚労省医薬食品局監視指導・麻薬対策課が「食薬区分における成分本質(原材料)リスト」の一部改正に関する意見募集の結果を発表し、SAMeについて天然に含有する酵母等の食品は、栄養成分表示等でSAMeを記載すること自体に問題はないとの見解を示した。このことから酵母SAMeを販売検討しようとする企業が名乗りを挙げ、市場展開が注目されていた。


 SAMe(物質名:S‐アデノシルメチオニン)は、広く生体内に存在する生理化学物質で、活性型メチオニンとも呼ばれ、生体内でアミノ酸のメチオニンと、エネルギー源であるアデノシン3リン酸(ATP)から生合成されている。生体内では重要反応であるメチル化反応のメチル基供与体として働く重要物質。その他にも抗酸化物質グルタチオンの合成や細胞の活性化に働くポリアミンの合成にも関与している。主に肝臓や脳に多く存在し、核酸、リン脂質、ホルモンなどの合成に利用される。これまでS‐アデノシルメチオニンは非常に不安定な物質で、酵母そのものに存在することはわかっていたが、不安定なためすぐに分解してしまい、酵母の中に存在させることが困難であった。各社とも安定化させる独自技術を開発し、実際に安定化に成功している。「酵母SAMe」はもともと酵母であるため、酵母の栄養成分であるグルタミン酸、アルギニン、バリンなどのアミノ酸のほか、リン、マグネシウム、亜鉛などのミネラルや食物繊維が豊富である。


 実際に世界市場では、合成品のSAMeブタンジサルフォネート塩が医薬品用として欧州で20年以上前から販売され、14ヵ国以上で承認されている。米国ではサプリメント向けに市販されており、そこそこ大きな市場を形成している。特に米国市場の保健の用途は、抗抑鬱、関節症緩和、肝機能改善などで、効能としてほかにも慢性疲労の緩和、老人性痴呆症の予防、心血管疾患の予防などがいわれている。日本でも膝関節症改善などで大きな期待が寄せられている。とくにグルコサミンとの併用では相乗効果を発揮し、配合量が少なくても効果を発揮するよう設計できる。


 オムニカは以前からSAMe開発では草分け的な存在であるイタリアのグノシス社の酵母SAMe「SAM‐eSupereeSSe」(商品名)を展開。磐田化学は清酒酵母から製造する酵母SAMe「アミー」(商品名)を販売しており、三菱ガス化学はγ‐シクロデキストリンで安定化したSAMe含有乾燥酵母を市場開拓に乗り出している。国内市場ではSAMe酵母の認知度はまだまだ低く、企業間の市場競争より、まずは市場拡大を先行していきたいところである。とりあえず安定したサプリの膝関節症改善市場の素材として、認知度アップと採用商品アイテム数拡大を図ることを期待したい。



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2010年2月3日号

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