ブックタイトル月刊フードケミカル見本版(2014年 3月号より抜粋)

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月刊フードケミカル見本版(2014年 3月号より抜粋)

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月刊フードケミカル見本版(2014年 3月号より抜粋)

月刊フードケミカル 2014-3 1食品添加物・素材の技術は,他の産業と比べて非常にゆっくりではあるが,確実に日々進歩し続けている。特に日本の食品原材料メーカーの技術は,世界でトップクラスの位置付けにある。近年の新製品開発状況をみても,画期的な技術で製品化された食品添加物・素材,または製剤品が市場に投入された。しかし,原材料メーカーや製品を生み出した技術者の思いとは裏腹に,採用が伸びずにお蔵入りしてしまう新製品も数多く存在している。以前,筆者は,ある食品原材料メーカーの新製品を取材した際に,感じたことがある。技術者はその新製品について,これまでにない画期的な技術を用いて製品化されたことを得意気に話していた。確かに,画期的な技術で他社には真似できない製品であったことは事実だ。しかし,売れないであろうと。実際,1年経っても2年経っても動きがない。技術者だけではなく,営業を含めて首を傾げている状況が何年も続いた。売れない理由は,至極簡単なことだ。技術を追い求めるあまり,使う側のユーザーを見ていないのだ。いくら優れた製品であっても,ユーザーがそこまでの品質や物性を求めていないのであれば,オーバースペックであるその製品を必要とはしない。しかも画期的な技術で作られた新製品は,開発費や新規に導入した設備の回収もしなければならず,割高感は否めない。ユーザーは,いくら優れた製品であろうとも,必要としないものに対価を支払うことはない。多くの開発者は内向きの仕事になりがちで,使う側の思いを汲み取らないことが多い。これらは,市場性を視ていないことが原因で,マーケティングを疎かにしているから陥る問題でもある。ある外資系食品原材料メーカーのマーケッターは,こう言い切った。『優れた製品が必ずしもヒット商品に成長するわけではない。』と。売るためには,その製品に興味を持ってもらう必要がある。では,意識を向かせるためにはどうするべきか。原材料メーカーが有する多種多様な製品のカタログという“宝箱”を開けて「何でもあります。何か欲しいですか」では目移りしてしまい,結果として印象に残らない。相手が求めるものを考察しつつ,「○○に注目して下さい」と言えば人はそれに注目する。簡単に言えば,「あなたの周りをみて下さい。何が見えましたか」ではなく,「あなたの周りの赤いものに注目して下さい。赤いものはどこにありましたか」といった方が人の意識はコントロールし易いということだ。売るためのマーケティングとは数ある選択肢から選ばせることではなく,無意識に選択肢を奪いながら目的のものに誘導していくものでもある。“オンリーワン”ではなく“ワンオブゼム”の製品であろうとも,綿密なマーケティング戦略を構築することで,在庫過多になっているそこの製品が日の目を見ることがあるかもしれない。売るためのマーケティング戦略を